電力市場で何が起こったのか~JEPXの価格高騰~

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昨年12月後半から日本卸電力取引所(JPEX)の市場価格が世界でも例を見ないほどに異常に高騰した。年明けには100円/kWhを超えたのみならず250円/kWhを超える値上がりを見せ、これまでの市場価格は10円/kWhにも満たない価格推移が正常時の動きであったため、正に異常事態といえる状況になったのである。

値上がりのきっかけは市場の仕組み?

この異常事態のきっかけについては市場関係者様々な見解がもたれているものの、まず天然ガスの供給不足がきっかけになったといわれています。ただそれだけでここまでの異常な価格暴騰は起こりえないと考えられます。それでは何が原因だったのか?

それは日本の電力取引市場の仕組みに要因があるものと考えられます。

市場価格の上昇は、電力自由化によって参入してきた新電力にとって仕入れコストが高くなることを意味しますが、電力会社は需要家(いわゆる電力消費者)の需要を供給できるだけの電力を調達する義務があります。

もし仮に電力需要と供給にミスマッチが生じた場合、即ち、需要家が求めている電力量を電力会社が集められなかった場合は、インバランス料金というペナルティを払う必要があります。そのため、電力会社は、仕入れ価格が高いから今は仕入れを止めておこうというわけにはいかず、基本的に求められる電力量を集めにいかないといけないのです。

このインバランス料金は電力市場の価格よりも高く設定されているため、各電力会社は必死に電力市場で電力を確保しようと買値を上げて買いにいきます。供給不足の懸念から始まったそういった各社の対応が重なっていき、今回の異常な暴騰ともいえる価格上昇を引き起こしたものと考えられています。

今では正常な価格推移に戻りつつありますが、今後同じようなことが起きないような対策が必要であり、今後の制度設計の構築が求められます。

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